梅雨の大敵「痰湿」

東洋医学では、体内において「気」「血」とともに人体を構成し、生命を維持する大切な水分を「津液=水(すい)」とよんでいます。この一部は「血」になるため「血」の原料でもあります。
津(しん):さらさら→体外にでると、汗、涙、唾に
液(えき):ねばねば→体内で関節、臓腑、脳などを潤す
この津液が停滞したり、凝集(かたまったりあつまったり)すると生理作用が発揮できずに、体に不要な「病理産物」に変化します。これを「痰湿(たんしつ)」と呼びます。
痰湿は体や頭の重だるさ、浮腫のもとになります。
このような状態の方の舌は胖大になり、べとっとしたコケ=膩苔が舌の上に付着し、滑脈と言われる玉が転がるような脈になります。
では痰湿の特徴や対策について、詳しく見ていきましょう。


●原因●
脾・肺・腎機能の低下により、津液代謝がうまくできない。
肝機能低下により、気滞(気の滞り)ができ、津液の運行が阻害される。
多湿、雨にぬれるなどで、津液が停滞する。
多飲等、過剰な水分摂取により、津液に変化できずに痰湿になる。
●特徴●
停滞し、生理物質(気・血・水=津液)の流れを阻む。
慢性化しやすく、治療は比較的時間がかかる。
●五臓や経絡への影響●
肺に停滞→痰(のどにたまるあの「タン」)、咳、息苦しい
脾・胃に停滞→悪心、嘔吐、腹満(おなかがはる)、食欲不振
心に停滞→胸苦しい、不眠、精神・意識障害
経絡上に停滞→その部位に疼痛、しびれ、皮膚疾患
●痰湿をとる食べ物●
海藻類(昆布、海苔など)
大根
●分類●
もっと詳しく痰湿を分類すると、以下の四つになります。
①湿(しつ):希薄な水、体が重だるくなる、浮腫、下痢のもと。多湿や雨により発生。
②水(すい):湿より濃密なもの。(気血水の水=津液とは別物です)
③飲(いん):水より濃密なもの。腹、胸、皮膚に停留し、腹鳴、動悸、喘息、浮腫のもとになる。
④痰(たん):湿、水、飲が凝集し固形物に近くなったもの。全身に移動し、症状を起こす(特に上半身)。咳嗽、動悸、眩暈、頭痛、意識障害、精神障害、食欲不振、皮膚疾患、運動障害、腫瘍等のもと。
●治療に使うツボ●
豊隆(ほうりゅう):すねの真ん中辺りにあります。「去痰(=痰をとる)のツボ」と言われています。喘息、咳嗽、胸痛、頭痛、頭暈、咽喉腫痛、鬱、癲癇、下肢麻痺、痩せ、腫痛に。
水分(すいぶん):おへその少し上です。腹痛、腹脹、下痢、水腫、腰部・脊柱のこわばりに。
陰陵泉(いんりょうせん):膝の内側です。腹脹、水腫、黄疸、激しい下痢、排尿困難、失禁、膝痛に。
*これらのツボの名前で画像検索して頂くと、わかりやすいイラストや写真が見つかります。

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