刺さない鍼について

刺さない鍼は、写真のように体表面から少し離れたところで使います。

「刺さない鍼」という文字通り、皮膚に刺すことはありません。
極度に身体が弱っている方、高齢の方、赤ちゃんなどにも使えます。
使い捨てではなく半永久的に使えるため、
僻地や災害地域、紛争地域などの物資が限られた地域でも
将来的に活用できるのでは?と考えています。

刺さない鍼の種類

*古代鍼

古代鍼は、主に体表面を巡る「衛気(※)」を調整します。

※衛気(えき)とは?

体表面を覆うように巡って、体内に邪気が侵入するのを防ぐ働きをしています。
元気な時は分厚く、しっかりと身体を覆っていますが、
疲れている時は薄かったり、いびつになっています。

*鍉鍼(ていしん)

【森本式鍉鍼】

SHANTIでは金製と銅製を使い分けています。
人の身体は本来、気が順調に流れているのが健康ですが、
停滞すると実(じつ)、うつろになると虚(きょ)になります。
この鍼は、主に虚のツボに対して使います。

【二木式鍉鍼】

銅製の邪専用鍉鍼(じゃせんようていしん)。
主に、気が停滞した実のツボ(気滞→邪(※)に対して用います。
コリや痛み、のぼせなどがあるときなどに、
先端の凹んだ部分を体表面に当て、
邪を引き上げるようにして使います。

※邪(じゃ)とは?

邪気(じゃき)ともいいます。
人体の正気(せいき)と相対する表現です。
風・寒・暑・湿・燥・火の六淫や、
疫癘の気(伝染性を持つ邪気。現代風にいうと
感染症のウィルスなど病原体のこと)など、病気の原因となるもの。
これらは外より人体に侵入するので、外邪ともいいます。

*打鍼(だしん)

SHANTIでは、ステンレス製を使用しています。
大徳寺の禅僧であった御園夢分斎(みそのむぶんさい)が開祖といわれる夢分流打鍼術を主に用います。
当時(室町時代)は先の尖った刺す鍼でしたが、SHANTIでは先の丸い鍼をお腹にあてて、
木槌で軽く叩くことで全身を整える施術方法を使用します。
高齢者や赤ちゃんだけでなく、他の治療法がないくらい極度に身体が弱っている方や
激しく疲れている方などにも使えます。

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